誰かのためのおとぎ話
 ミニコント集その三




啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平


【小数点以下はどうするんだ】
啓:この前、真顔で数学の先生に
「小学校からやりなおせ」って言われたんだ。
夏:何をしたの? いえ、何が出来なかったの?
啓:例えにイチゴとみかんを出しただけだよ。

【犯罪だ!】
博:俺もまだまだ修行が足りん。
啓:武術のこと、じゃないよな?
博:ちゃんと武術のことだ。
 三上先輩のストーキングは出来ないから、直接セクハラしようと思ったんだが、撃退されてね。

【それが私のジャスティス】
弥:私は身体の頑丈さには自信があるよ。
三:二階から落ちても無傷だったしね。
弥:あれは地面が芝生だったから!!
三:何が言いたいのよ。

【判る人少数】
啓:中華鍋って、持っているとなんか強くなった気がしますよね。
弥:判る判る! 熱した奴だとなおさらだよね!!
理:……なに、言ってるんですか?
啓:お前は元々強いから判らん話だ。

【裏がありまくり】
啓:やよ先輩って怖いものあるんですか?
弥:あるよ! 超笑顔でやさしい洋子!!
啓:それって、どういう意味ですか……?
弥:ほらほら、世の中には知らなくていいことってあるじゃん!

【その割には仲が良い】
夏:麻美って怖いものあるの?
麻:……あるわよ。人をなんだと思っているの?
夏:人間に良く似た人間のようなものかなあ。
麻:……あなたもなかなか失礼ね。

【ギャップ萌えってレベルじゃねーよ】
洋:一人暮らしっていいわよね。
啓:気楽は気楽ですけど、家事が大変ですよ。
洋:でも誰にも部屋を掃除しなさいって言われないじゃない。
啓:どんだけ汚いんですか?
洋:何も言わないのは、弥生と恭平くらいね。

【そして風邪を引く】
風:雨の休日って、家で読書するくらいしかないよね。
啓:何を言う、漢だったら土砂降り雨の中を全力疾走だぜ!!
夏:何のために?
啓:漢気だ!!

【そんなきっかけがなくたって君は君】
博:ある暑い夜のことだった……。
啓:いきなり何を語りだす。
博:俺はあまりの暑さに耐えられなくなり、全裸になった。
 ――それからだ、俺が目覚めたのは……。
啓:いやもう、うん、いいから。

【夏は誰もが薄着である】
博:三上先輩の私服って見てみたい。
啓:それはちょっと気になるかも。
博:案外ああ見えて露出狂かもしれん。
弥:おー、よく判ったね。夏の洋子はセクシーガールだよ!!
啓:何かそれ違いません?

【偏差値が高いとこ目指してます】
弥:勉強が嫌になってシャボン玉を作って遊んでいたの。
啓:微笑ましい気分転換ですねー。
洋:勉強しなさいよ。

【余所見すらさせてくれない】
弥:色々試したけど、やっぱり食器用洗剤が一番良かったの。
洋:いいから勉強しなさい。

【むしろストレスがたまる】
恭:受験勉強が嫌でバッティングセンターに行って来た。
啓:それは気分転換にも運動不足解消にもいいんじゃないでしょうか。
恭:一番遅いところだったんだが、一球も当たらなかった。

【偏ります】
元:ちからうどん定食というものを見つけたんだ。
麻:……オール炭水化物入りましたー。
元:びっくりして注文しちゃったよ。
啓:食ったのかよ!!

【セリフ取られた】
啓:体育だって試験はあるんだ!!
夏:家庭科の実習と並んで得意って言いたいんでしょ?
啓:……うん。

【愛】
博:この麻生博、体力には自信があるが、持久走などマゾめいた試験などやる気が起きん。
弥:あ、博くん、さっき洋子が5キロ先のコンビニからお菓子買って来いって。
博:いってきまあああああああああああす!!!!!!!!!

【馬鹿の中の馬鹿】
啓:チョコレートは栄養たっぷりなので、大量保管している。
風:それが今月の金欠の理由?
啓:お世話になります!!

【萌え対象】
夏:風花はさ、なんで啓輔を見捨てないの?
風:なんかね、食べ物あげると、すごく喜んで可愛いの。
夏:犬?
風:似てる似てる。

【爬虫類はだめです】
啓:こう見えてもオレは動物が好きである。
麻:……蛇ってね、首に巻くとひんやりして気持ちいいのよ。
啓:ただし犬猫に限る!!

【判りたくもない】
風:猫も飼ってみたいな。
博:ネコミミの三上先輩か……悪くない。
風:どうしてそんな考えになるの?

【五つの問に一つの答え】
啓:時間が余るとつい、やり忘れてしまうんだ。
風:宿題のこと? 見せないよ? 第一クラスが違うでしょ? 教えてほしいの? わたしに?
啓:ごめんなさい。

【馬鹿の思考】
啓:そうか、風花に食の面倒を見てもらっているから、元樹には勉強の面倒を見てもらえばいいんだ!!
夏:なんてそうなるの?
啓:双子じゃないか!

【ライデイン!!】
博:昨日の雷は効果範囲から言って初級だと思うんだが……。
啓:うむ、現代魔法学の権威のオレも同意見だ。
風:……?
夏:大丈夫、理解できないのが正しいから。

【結果的に良かった?】
弥:読書感想文って面倒だよね。
啓:夏休みの宿題の定番ですね。
弥:頭にきたからおいしいカレーの作り方って本を読んでやった。
啓:どうなったんですか?
弥:おいしいカレーが作れるようになった。

【精神科】
博:夏の暑い日にだな、釣りに出かけたんだ。
理:したらね、兄貴ったら帽子かぶらないで行ったから日射病になって病院行きですよ!!
博:そこで俺は目覚めたのだ――
理:こういうことばっか言うので医者には違う科を勧められました。

【馬鹿という点で】
理:麻美さん、お願いです!
麻:……把握した。
啓:マジかよ……。
麻:……念力、入ります。
啓:ほげらああああああああ!!
理:違います、兄貴にです!!
夏:おしいわね。

【なんの修行だよ】
恭:勉強中は色々な欲望に惑わされやすい。
啓:邪念を振り払うには素振りがいいですよ。
恭:何の?
啓:フライ返しです。
恭:意味が判らない……。

【以下エンドレス】
弥:正しい受験勉強の仕方を考える!
洋:いいから勉強しなさい。
弥:だからね、その方法を――
洋:勉強しなさい。
弥:その、方法、をっ!
洋:勉強しなさい。

【何をしたんだ】
弥:気晴らしにカラオケに洋子を誘ったの。
啓:怒られたんですか?
弥:いや、泣かれた。

【笑って言うな】
啓:三上先輩ってやよ先輩に怒るけど、そんな手は上げませんよね。
恭:そんなことない。
弥:この前なんてイスを投げつけられたよ、あははは!!

【正当防衛】
恭:洋子は心を開いていない人には暴力は振るわないぞ。
啓:それはそれで問題ですが。
博:てことは、俺って愛されてる!?
恭:襲われたら普通反撃されるだろう。

【本人もよく判らないらしい】
麻:……一度やってみたいことがある。
啓:嫌な予感。
麻:……一人かくれんぼ。
啓:なにそれ?
麻:……さあ?

【一風変わった丸投げ】
夏:ゴミの分別って面倒よね、もう!
啓:地域によっちゃすごく細かく分かれてるらしいな。
理:燃えるゴミに、燃えないゴミに、それに紙ごみ……。
夏:啓輔、食べる?
啓:お前、オレをなんだと……。

【間違った特権の行使】
啓:一人暮らしの敵は好き嫌いです!
 我がまま言ってちゃ生きていけません!!
風:でも啓輔確かピーマン嫌いだよね?
啓:オレは主役だからいいんだ!

【引っ越すときに持っていくのは必需品だけで良い】
啓:部屋の掃除をしてたらソプラノリコーダーを見つけたんだ。
夏:なんでそんなもん持って来たの?
啓:……なんでだろうな。

【うん、それ迷惑】
弥:洋子のおうちとはお隣同士でね。しかもお互いの部屋がお向かいさんなの。
啓:それは……お互い大変ですね。
弥:窓を開けろとジェスチャーされて、開けたら物が飛んできたの。
啓:何したんですか?
弥:歌って踊ってた。

【色々待ってくれ】
弥:さてここで洋子に関する怖い話をしよう。
博:大歓迎です!
弥:洋子にぶつけられたものの中で一番危険だったのが――
啓:待ってください、どんだけやらかしてるんですか?
弥:え、けけくん、今までに食べた食パンの数って覚えてる?

【正しい絶望の与え方】
博:逆に迷惑かけられたことあるんですか?
弥:あるよー。
 プリント大量に渡されて指示通りに折れって言われて、全部折ったあとに使わないって言われて捨てられた。
元:確かそれ生きる気力を奪う拷問の一種じゃ――

【お約束を忘れない】
啓:もし三上先輩に彼氏が出来たらどうしますか?
弥:えーと――
博:俺じゃないなんていやだあああああああああああああああああ!!
啓:お前に聞いてねーよ!!

【嫌らしい】
啓:じゃあ真鍋先輩に彼女が出来たら……。
弥:…………っ。
洋:……………………。
啓:二人とも顔が怖いです……。

【やべえ、目がマジだ】
啓:風花に彼氏出来たらどうするんだ?
元:……コロス。
啓:いや、それ犯罪ですよ……?

【都合の悪いことは暴力で解決☆】
理:夏子さんは美人なのにどうして彼氏いないんですか?
夏:理香、ちょっと体育館裏に行こうか……。
風:こういうことをするからなんだよね。

【本気かつ冷静に否定】
理:発想の逆転です。啓くんに彼氏が出来たら!!
啓:――やめろ。

【後ろで指の関節が鳴っています】
博:風呂あがりに全裸で家の中を歩いていたら理香に襲われた。
啓:……そらそうだろう。
博:ここで、性的な意味で、とつけると大変なことになる。
啓:もうなってるな。

【絶対に違う】
博:この前理香と戦ったんだ。
啓:……まあ、お前んち、道場あるよな。
博:完膚なきまでにぼこぼこにしたらすべての門下生からやりすぎといわれた。
啓:そ、それはそうだろう……。
博:差別だ!!

【何と戦ってるんだろう】
麻:……やはり飛び道具だけというのは心もとない。
啓:えっと、唐突に何の話ですか?
麻:……懐に入られたときのことを考え、オリエンタル風に数珠を持つことにした。
啓:もう訳が判らないんだよう……。

【この人受験生です】
弥:この前、野球部と決闘したの。
啓:……そう、ですか。
弥:もちろん、三打席勝負。
啓:結果は?
弥:センター返し!!

【君は決して裏切らない】
啓:麻美の苦手教科ってなに?
麻:……避難訓練。
啓:なんつーかさ、お約束をありがとう。

【何につっこめばいいんだ】
弥:私気づいたんだけどね、洋子って物を投げるとき、ちゃんと見て投げてるんだよね。
啓:……さて、どういう意味でしょうか。
弥:貯金箱とか、殺傷能力はあるけど大事なものはちゃんと避けてる。
啓:…………。

【目がマジだった】
博:良く考えたらやよ先輩よりも真鍋先輩のほうが羨ましい立場だよな。
啓:……今気づいたのかよ。
博:お前に呆れられるとは麻生博の名折れ、今すぐ血祭りにあげてくれる!
啓:やめてくれ!!

【慣れてきた】
弥:この前ねー。空き缶二つ見つけてねー。
元:捨てたんですか?
弥:ううん、踏み潰したら取れなくなって、せっかくだから両方の靴で履いてみたの。
啓:空き缶シューズですな……。
弥:走り回ってたらねー、うるさいって怒られたのー。
元:三上先輩に。
弥:そう、洋子にー。

【幼少の謎】
啓:子供ってたまに訳の判らんものを集めたりするよな。
元:セミの抜け殻とか。
夏:地面に落ちる前の桜の花びら。
啓:修行?
夏:何してたんだろうね、昔のあたし……。

【普通の世間話すら出来ないなんて】
麻:……この前ね、お茶を淹れてもらったら茶柱が立ってたの。
啓:ほお、そりゃ良かったな。
麻:……せっかくだから浮かせてみた。
啓:どこに?
麻:……宙に。

【どうしろと】
理:ショックです。
啓:なした?
理:買ってきたお菓子を一日で食べてしまいました……。
啓:ちなみに何日分?
理:一日分です。
啓:…………。

【いたずらが好きという意味で】
理:昨日ちっちゃい頃のアルバムを眺めてたんですよ。
夏:博がアホしてるとこが多かったとか?
理:いえ、兄貴と啓くんが折檻されているのが多数でした。
夏:仲良いよね、あの二人……。

【それは真面目じゃない】
啓:昨晩の野球の結果で気分が変わるような教師は滅びるべきだ!!
風:それはそうなんだけど。
啓:なんだよ、その奥歯に物が挟まったような言い方は。
風:だって、啓輔真面目に授業受けてないでしょう?
啓:真面目だよ! つい寝ちゃうけど。

【世界の中心は我にあり】
啓:バイト先のパートのおばちゃんがすごい自己中なんだよ。
風:わがままなの?
啓:「私の休日が世界の日曜日」って言ってた。

【手加減とかそういう次元の話ではなく】
啓:扇風機が仕事をサボるので折檻したら動かなくなった。
夏:……素直に壊したっていいなさいよ。
啓:凶器は金属バット。
夏:最初からやる気満々じゃない。

【めーん!!】
恭:家の前で金属バットを振り回していたら洋子に怒られた。
啓:素振りですよね? 別に問題はなさそうですが。
洋:剣道の振りだった。

【蝶笑顔で言われました】
啓:三上先輩のストレス解消法ってなんですか?
洋:――聞きたいの?
啓:ごめんなさい。

【これこそが大勝利】
夏:駅前歩いてたら「あなたの幸せを祈らせてください」って言われて……やだよね、あれ。
理:逃げるが勝ちですよ。
啓:オレは祈り返してやったぞ!
理:相手はどうでした?
啓:気まずそうな顔してた!

【汚いゴミを見る目で】
弥:街中の迷惑キャッチ撃退ったら洋子だよ。
恭:うんうん。
啓:一睨みで退散ですか?
弥:ちゃんと目を見て、消えなさいって言うだけだよ。



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