誰かのためのおとぎ話
 ミニコント集その八




啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平


【心当たりたくさん】
啓:風邪を引いたんだ。
風:大変だね。不摂生?
啓:夜更かしだろー、ご飯食ってねーだろー、風呂上がったら髪乾かさずに歩き回るだろー。
風:…………。

【さすがに傷ついたらしい】
風:馬鹿は風邪を引かないって嘘なんだね。
啓:…………!
博:お嬢様に真顔で言われると堪えるねえ。

【慰め損】
理:……兄貴に負けた。
夏:ほら、肉体的に男のほうが有利だからさ、そんなに気にすることないわよ。
理:……家族麻雀の話なんです。
夏:そう……。

【こっちは驚き損】
啓:くわあああああああああああああ!!
風:ど、どうしたの!?
啓:バイト先のおばちゃんにパンを貰ったのはいいが全部甘くて食うのが大変だあああああああ!!
風:…………。

【実はそこそこ大食い】
理:ご飯の前にお菓子をたくさん食べてしまいました。
夏:で、ご飯は全部食べたんでしょ?
理:はい♪

【人事だからてけとーに言いました】
博:そんな食ったって、動いたらつくもんもつかねーよ。
夏:まあ、運動エネルギーに真っ先になるわよね。
啓:それ以上に食えばいいじゃないか。
理:お腹壊しますよ。
啓:それもそうだなあ……。

【心配のレベルが】
啓:オレは、腹いっぱいに肉を食いたいんだ!!
風:ちゃんと火を通さないとお腹壊すよ。
啓:オレを、なんだと思って……。

【せめて違う指摘を】
夏:ソース変えるとかしないと絶対飽きるわよ。まさか、本当に肉オンリー?
啓:何の心配してるんだよ!!

【そう取られてもおかしくない】
啓:超アップテンポの曲に合わせての筋トレをしてみた。
夏:あんたマゾ?
啓:いや、自分への挑戦で……うう……。

【呆れを通り越して感心した】
風:そもそもトレーニングって自分のペースでやるものだと思う。
啓:なん、だと……?
風:やっぱり知らなかったんだ。

【VSお嬢様】
啓:クーポンで買い物をしたんだ。
風:えっと、安くなるの?
啓:そこから説明するのか……。

【年下に諭されてるよ】
夏:中古店って意外と宝の宝庫よね。
啓:人の手垢のついた本・CDなどいらぬ!!
理:啓くん、お財布見てから言いましょうね。
啓:ぐぬぬ。

【むしろ同情】
啓:バイト先の、パートのおばちゃんに褒められたんだ。
風:良かったね。
啓:何でも嬉しそうに食べるよねって。
風:それは――……。

【友人と妹が素で心配しています】
博:いざという時に備えて、バント処理の練習をしておいた。
啓:……お前なにやってんだ?
理:本当ですよ……。

【それ以外だったらやばい】
啓:大家さんを包丁を持って出迎えてしまった。
夏:それは……。
啓:料理中だったんだ。
夏:それ以外がまったく思いつかないの。

【そういう問題ではない】 博:俺なんて台所で包丁振り回してたら母上殿に折檻されたぜ!
理:お父さんだったらもっと酷いことされましたよ。
博:母上殿で良かったよ。
啓:いや……。

【それ掃除と違う】
洋:机の上を掃除したの。
弥:ほほーう。
洋:床がより汚くなった。
恭:落としただけだろう。

【ついていけない世界】
弥:ここで洋子の可愛いところを言います!
博:どうぞどうぞ!!
弥:ブラインドタッチが出来ないんだよ。
博:かっあああああ! 萌えますね!!
啓:え……?

【相手を選べ】 弥:アイスを探してて、見つからなかったから氷を食べたの。
洋:そう。
弥:くそう、洋子に対してボケても面白くないよう。

【特に何もなし】
啓:冬はコタツにみかんだ。
博:鉄板だな。
啓:だがオレは世界に反逆し、コタツでバナナを実践した!
博:ほう。
啓:大変おいしゅうございました!

【ただ叫んだだけ】 啓:ハッピーバースデイ!!
風:誰かの誕生日なの?
啓:そりゃあ誰かの誕生日さ!!
風:?

【そんなストレートに言わんでも】 啓:携帯ゲームで遊んでいると、たまに目つきの悪い男の顔が映るんだ……。
夏:あんたよ。
啓:……判ってんだけどさ。

【馬鹿勇者】
啓:主人公なんだから登場セリフを決めるべきだ。
博:「友のピンチを救うため、愛と正義のフールヒーローここに見参!」とかどうだ?
啓:ふむう、ピンチに駆けつけるとかいいな!
風:フールヒーロー……。

【お手伝いの宿命】
理:夜の八時半を過ぎた頃に幻聴が聞こえるんです……。
啓:……え、病気?
博:いや、その頃に母上殿が晩飯の片づけを始めるんだ。
理:お母さんの「片付けるよー」って声が聞こえるんです!!

【節約するところを思い切り間違っている】
啓:一人暮らしの敵は病気だ。
夏:そうね、何かとお金かかる。
啓:なのでオレは鼻水が出ようとも、喉が痛くとも、咳が止まらなくても、熱があろうとも!!
 頑なに風邪とは信じないのだ!! ひえっぷし!!
風:病院行こうね。

【反論出来ません】
博:俺は学校をサボるがために仮病を使いまくり、最終的には本当に具合が悪くても学校に行かされた。
夏:ただの狼少年じゃない。

【難しいこと言わないで】
啓:日本は何かにつけてブームにするじゃん、あーゆーのやめたほうがいいと思うね!!
風:でもそれで買い物しようって気になる人が出るんだから、経済効果として良いんじゃないかなあ。
啓:…………?
風:どうしたの?

【スルー】
啓:世間の流れに乗り、カードゲームを始めようと思う。
夏:さっきの発言は……。
啓:まあ、予想通りカードを買う金がなかったわけだが。

【絵に描いたような優等生】

理:友達に教科書を貸したら落書きされて返ってきたんです! 啓:え、それ礼儀だろ?
博:正しいな。
理:授業中に何やってるんですか!?

【優等生が故に先輩には弱い】
啓:正しい授業の受け方ー。
弥:さも話を聞いていますよな態度で内職。
理:…………。
啓:先輩のお言葉に対する感想を。
理:うぬぬぬぬ……。

【どんな寝相だ】
博:昨日理香が星一徹ばりに布団をひっくり返していた。
夏:ちょっとそれ意味が判らないわ……。
理:私、寝相が悪いんです……。

【ご遺体に見える】
風:わたしは寝相いいよ。
夏:具合が最高に悪いときは蒼白でぴくりとも動かないから……。
元:……怖いよね。

【無茶振り】
弥:頼れる先輩、洋子に何でも聞いちゃいなさい!
啓:最近、寒気がしたり鼻水が出たりくしゃみが出るんです。
洋:私は医者じゃない。

【ですよね】
啓:今やってるゲームが面倒なんです。
洋:やめたら?

【そりゃねえ】
啓:お世話になっている人への誕生日プレゼントに困ったので、オレが欲しいものをあげたんだ。
夏:なにあげたの?
啓:ルーズリーフと消しゴム。
夏:……ちょっと反応に困るね。
啓:うん……。

【音痴です】
啓:大家のおばちゃんのおうちにはカラオケがあるんだ。
理:すごいですねえ。
啓:二度とくんなと言われた。
理:……啓くんすさまじいですもんね。

【それ以前だった】
風:お世話になってる方からチョコレートをいただいたの。
啓:胃をやられたんだな。
風:ううん、食べさせてもらえなかった……。

【基本をしっかりと】
啓:お前、それはいくらなんでも可哀想だろ。
元:目の前で胃薬含む手の平量の錠剤を見てから言ってもらおうか。
啓:風花、まず健康になれよ!!

【平等は大事です】
啓:以前試験前だからってシフトを変更したバイト仲間に、休んで良いよと言われたが、頑なに拒否した。
理:給料減りますもんね。
啓:店長に怒られた。

【見るのも嫌なレベル】
博:某ファーストフード店のクーポンって一枚で三つまで買えるんだ。
啓:そら三つ買うだろう。
博:うん、ジャンボポテトもあってだな。
理:しばらく食卓にジャガイモが乗りませんでした。

【何故】
啓:バイトの人と喧嘩したので、謝罪の手紙を出した。
夏:口で言いにくい場合もあるわね。
啓:手間かけせさせるなって怒られた。
夏:え、なんで?
啓:あぶり出しにしたんだ。

【ちょっとマニアックです】
夏:歌でヘッドフォンで聴いて初めて知る音とかあったらなんかむかつかない?
啓:ちょっと判らないです。
博:普通ないな。
夏:え?

【だから】
博:何もしていないのに理香に襲われ、ロープに縛られ、庭に投げ捨てられた。
夏:日頃の行いじゃないかな。
博:トランプタワーを作ろうとしていたらしいぞ。

【男陣が正当】
啓:お前、理香に負けたのかよ。
博:あいつ男の急所を狙ってきたんだ。
啓:卑怯だ!
理:急所なんて持ってるほうが悪いんです。
博:横暴だ!

【もうやだこの人】
啓:ううう……。
理:どうしたんですか?
啓:たまたま見ていた番組の曲がずっと離れないんだ……。
 バイト中も曲に踊らされるこの気持ち、お前に判るか!
理:判るほうがすごいと思いまーす。

【そうだけどさ】
弥:何事もちょっとずつやればいいんだよ。
洋:嫌なものは嫌よ。
弥:まだ何も言ってないじゃん。
洋:掃除の話でしょ?
弥:むう……。

【その光景はとてもシュールで】
啓:麻美の家はゴキが出たらどうするんだ。
麻:……懇々と説得する。
啓:念の力はすごいな……。
麻:……いえ、母が。

【夢見る少年も永遠】
啓:オレは人類はかめはめ波を打てると信じているんだ。
夏:……思想は自由だと思うよ。
博:俺もそう思って子供たちと一緒に公園で練習している。
啓:マジ? オレも行っていい?
博:いいぜ。
夏:…………。

【リアルです】
理:啓くんって、初めてのお給料って何に使ったんですか?
啓:生活費。
理:一人暮らしですもんね……。

【夢がない】
理:夏子さんは?
夏:貯金。
理:…………。

【ちょっと待ってください】
洋:卒業アルバムを燃えるゴミに出したら母に泣かれたわ。
弥:うん、そりゃあ……。
洋:掃除しろと言ったのは向こうなのに。

【逆ギレですか?】
博:走行すると思って買ったミニ四駆が、ディスプレイ用だった俺の気持ち、お前に判るか!?
理:ちゃんと見て買ってください。
博:お前に言われんでも判っとる!!

【そこまで……】
啓:ケータイ壊れたから新しくしたんだ。
夏:へえ、いいな。
啓:機能が使いこなせなくてな。
夏:ご老人向けのシンプルなタイプがあるよね。
啓:……ちょっと待ってくれ。

【ちょっと気持ちが判る自分が嫌】
理:判らなければ説明書を見ればいいじゃないですか。
啓:それは屈したことにならないか!?
理:なに言ってるんですか?
夏:…………。
理:夏子さん、どうしたんですか?

【重要視される日頃の行い】
夏:あんたバイトで奇声上げるのやめなさいよ。
啓:違うそれはオレじゃない!
夏:あんた以外にそんなことする人いないじゃない!!
啓:けどオレじゃないんだ!!

【反論出来なかった】
啓:よくなくすものと言えば!?
夏:ヘアピン?
理:ヘアゴム!
麻:……理性。
博:はははっは、そりゃ啓輔だけだ。
啓:――っ!

【和の心です】
弥:女子の体育には創作ダンスがあるんだよねー。
啓:へー、大変そうですね。
弥:そうなんだよう、私が考えると全部盆踊りになるんだ。

【怖い話】
博:親父殿に折檻され、簀巻きにされ、庭の木に吊るされたときの話だ。
夏:……う、うん。
博:もがいていたところ、木刀を持った理香が来て、すごい良い笑顔で去って行った。
夏:それは……えっと……。
博:次に来たとき、武器が刃物に変わっていてな。

【それはもう殺気立った試合で】
恭:小学校のときにドッジボール大会があったんだ。
啓:オレんとこもありましたよ。
恭:女子の何回戦かで、洋子のチームと弥生のチームが当たってな。
啓:…………。
恭:見ていた下級生が泣き出して大変だったよ。

【どうして幼馴染やってられるんだ】
恭:補足すると別にあの二人は別に喧嘩をしていたわけじゃない。
啓:なお悪いんですが。
恭:純粋に、洋子は弥生を攻撃するときに殺意を抱いているだけなんだ。
啓:なお悪いんですが!!

【ほっといてやれ】
博:慣れと言うものはときとして恐ろしいものだ。
啓:いつもは安い塩だけど、ちょっと奮発して高い塩にしたら口に合わなかったとか、そういうことだな。
博:寂しいなあ、お前。

【懲りろという話】
啓:お前のことだ、簀巻きにされて吊るされてもすぐに抜け出れるようになったとかそういう話だろ?
博:いや、そこでも眠れるようになったという話だ。
夏:そこまで折檻されるあんたがすごいわ。



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