誰かのためのおとぎ話
 ミニコント集その十四




啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平


【何で誰もつっこまないんだ】
弥:中学生のときはまだ男女の力の格差はなかった。
洋:そう?
弥:だから高校生になったら勝てないと思って、喧嘩を売られた際には全力で張り倒していた。
恭:懐かしいな。
啓:…………。

【写真部に入部しました】
弥:高校生になって復讐されたら困るので、力をつけました。
啓:……動機がすさまじいですね。
弥:カメラが重いのでとても役に立ちました。

【難しいこと聞いていない】
啓:やよ先輩ってどうして写真部に入ったんですか?
弥:そんなこと言われてもね。
啓:ええ、なんで……?

【誘った張本人】
弥:そういうけけくんは何で入部したの?
啓:え。
弥:え?

【たまには自分の手も使います】
麻:……本屋で万引きを捕まえた。
啓:すごいな偉いな!! 念?
麻:……いえ、後ろから頭を掴んで壁に叩きつけてやった。

【ちょっとやりすぎ】
夏:傷害事件じゃ……。
麻:……ええ、警察にちょっと怒られた。
夏:ちょっとなんだ。
啓:そりゃ、お手柄でもあるし。

【正論は強し】
啓:安売りされてるとなんか買いたくなるんだよな。
理:いるものだけ買ってください。
啓:一人暮らししたことない奴に言われたかないわ!
理:私は間違っていません。
啓:ぐぬぬ。

【ものすごい一択】
啓:中学の先生でさ、えーと名前なんだったっけなー。
理:担当教科は何でした?
啓:うーん……日本語ではなかった。
理:……英語ですね。

【とてもどうでもいい情報ゲット】
弥:たい焼きははらわたから食う弥生さんですが。
啓:はあ……。
弥:なんと! たこ焼きはそのまま食べるのです!!
啓:そ、そうですか……。

【もうやだこの人】
啓:おやきはどう食べるんですか?
弥:食べ方なんてないでしょ、あんなん。
啓:…………。

【そりゃないです】
弥:ホテルとか病院で数字が抜けているとこあるでしょう?
風:ああ、縁起が悪い数字を飛ばすのですよね。
弥:小さい頃は数もまともに数えられないのかって思ってた。
啓:オレもオレも!
弥:今でもちょっと疑っている。

【全否定】
博:やよ先輩のお馬鹿な発言は可愛げがあるが、啓輔は駄目だな。
洋:どっちもだめよ。

【命に関わる】
啓:真の肝試しをしようと思う。
博:具体的に?
啓:夏子のスカートを……。
博:やめろ。

【どっちにしろ命に関わる】
啓:では対案を求む。
博:うちの親父殿の秘蔵のDVDを……。
啓:やめろ。

【足が長いのです】
博:夏子の秘密を知ってしまった。
啓:なん……だと……!?
博:あいつ、体育座りをしたら膝に顔が乗りやがる……。

【無駄な抵抗】
理:私だって、の、の、乗りますよ!!
博:ヨユーで乗ってたな。
啓:小顔だし、スタイルいいし、マジモデル体型。
理:わ、私は背が低いというチャームポイントが!!
博:背もそこそこあってすらーっとしてて、マジモデル体型。

【普段なにしてやがる】
博:暇なので家にあるいらん板で鳥小屋を作った。
夏:あんた、器用よね。
理:スズメとか可愛い鳥さんが来るようになって、お母さん大喜びです。
博:数少ない母上殿に褒められた行為だ。

【手伝えよ】
啓:自慢だが、実の息子より、赤の他人のオレのほうが麻生さん宅の奥様に褒められているのだ。
理:台所でお手伝いしまくってるからじゃないですか。
啓:それは本来実子の仕事であり、強いて言えば娘さんがやることである。
理:後半は差別的思考です!
啓:否定はせんよ、後半だけな。

【同レベルの人たち】
啓:たまに異世界に召喚されて魔王を倒してくれって頼まれたらどうしようって思うときがある。
理:普通の人はそんな心配しません……。
弥:え、しないの!?

【何故かアウェー】
博:お前、その心配は普通にするだろ……。
理:え……。
弥:だよねえ、それに備えてやっぱり剣道習ったほうがいいのかなとか思うし。
啓:ポジション的に勇者だから魔法を使えるじゃないですか。だからそのときに備えて集中力を上げなとも思いますし。
理:え?

【どういう発想ですか?】
啓:クリスマスの曲を同じ冬であるお正月にかけると場違いな感じがする。
理:……当たり前です。
啓:同じ季節なのに、一体どういうことだ!?
理:意味が判りません……。

【寂しい現実】
博:この季節といえばこのバンド! とか言われている人たちはシーズンオフには何をしているんだろうな。
夏:バイトじゃない?
博:世知辛いな。
夏:地位は築けても稼げないならね……。

【確かに興味深いが……】
啓:寝不足のハイテンションというものは実に興味深い。
風:どうして?
啓:徹夜明けの博は何を思ったのか親父殿に勝負を挑み、ズタボロにされていた。

【死亡フラグ】
啓:いつもズタボロにされる相手がズタボロになっているという事実は実に愉快だ。
理:自分の手でやらなくちゃ意味がないじゃないですか。
啓:オレはそんな野蛮な人間ではない!
夏:ほほーう。

【娯楽だった困るもの】
啓:国会中継をたまに見るんだ。
弥:あー、面白いよね。
夏:へ?
弥:たまに詰め将棋の時間になっているんだよ。

【こーゆーときだけ息ぴったりです】
博:啓輔から恐ろしい単語が飛び出してきたな。
理:明日は槍ですね。
博:穂先に毒が塗ってあるだな。
理:そうそう、即死系の。
啓:やなきょうだいだなあ……。

【つっこむとこ、そこか】
博:フレンド……俺はついに、越えてはいけない一線を……越えてしまった……。
啓:ど、どういうことだ……!?
博:理香の、ブラを――
理:!?
啓:待て! あいつにそんなもんが必要だったのか!?

【冷静に言うな】
博:要するに理香のブラで変態仮面をやってみた。
理:fじゃ行為アラブ胃あsklfん氏おりゃべいおあsjkdふあいおs!?
啓:妹が壊れたぞ。
博:普通そうだ。

【より一層の悲壮感】
夏:博が兄ってだけでものすごいマイナススタートよね……。
理:そんな……しみじみ言わないでくださいよ。

【他の立場が】
理:麻美さんの妹に生まれたかったです……。
啓:オレじゃないの?
理:兄貴はもうこりごりです!!
夏:…………。
風:…………。

【選べませんよ】
麻:……一人っ子ってきょうだいがほしいもん?
夏:性格による。
風:なんかその答え、おかしいよ。

【2部開始時点で】
弥:大きくなったら免許を取ろうと思う。
洋:年齢的に取れるんじゃないの?
弥:私は早生まれなのです!
恭:弥生は大学生だったな。

【話を振ったのは……】
啓:忘れた頃にやってくるものといえば?
夏:定期テスト。
啓:嫌なことを言うなああああああああああ!!

【正論何ざ聞きたかない】
啓:毎回毎回泣きながら勉強するオレの気持ちが判るか!!
理:毎日予習復習してれば何の問題もありませんよ。
啓:うるせーばーか!!

【火傷した】
啓:ご飯だろうがパンだろうが、左右三十回かまなくてはいけない。
風:消化のためだね。
啓:お茶漬けでそれ――
夏:なんでやろうとしたのよ……。

【インド人を右に】
博:本を読んでるとたまにとんでもない誤植がある。
風:変換ミスとか?
元:そういうのじゃなくて、原稿からおかしいレベル。
風:なんで気づかないの?
博:そこが不思議なんだよな……。

【ちーん】 啓:定期的に楽器が弾きたくなる。
風:そんな啓輔にプレゼント!
元:甘やかしちゃ……。
啓:トライアングル。

【遠まわしに馬鹿にしてます】
啓:こーゆーのじゃなくてね。
風:カスタネットのほうが良かった? それともタンバリン?
啓:眩しいまでの笑顔で言うのはやめてくれ。

【何があった】
啓:よくある話題だが、魔法が使えたらどうする?
理:世界を滅ぼします。
啓:!?

【なら何故いう】
啓:そんな……夏子みたいなことを……。
夏:え?
啓:ああ、全然そんな感じしないな。

【要するにやってない】
博:来るべき戦いのため、身体を鍛えておくのだ!
理:私たちはいつもやってます。
博:これだから理香は未熟なのだ。
理:は?
博:何事もサボるのがいいんではないか。

【辛い】
風:大変なお兄さんね。
理:代わって下さいよう。
風:嫌。
理:真顔で断言しないでくださいよう。

【はい、そーです】
風:啓輔ってお料理は出来るけど、お裁縫はどうなの?
啓:まったく、そんな意味の判らんことを聞かないでほしいよ。
風:出来ないんだ。

【相手はお嬢様ですよ】
啓:そういう風花はどうなんだよ!
風:授業以外でやったことない。
啓:だよな……。

【素早い土下座】
風:お裁縫ならなっちゃんできるよ。
啓:ボタンつけレベルだろう!!
風:肩下げバッグを作ってもらいました。
啓:すみませんでしたあ!!

【無意味な行動が多いです】
夏:ボタン取れたらどうしてるの?
啓:泣きながら手芸部のサイトゥーくんに頼むに決まってるだろ。
風:泣かなくてもいいと思う。
夏:つかなんでそんな偉そうなのよ。

【正解が故に傷つく】
風:啓輔はもともと働くならお料理のとこって決めていたの?
啓:うん、まあコンビニとかも考えてたけど、第一志望は厨房のとこだな。
理:まあ、啓くんの物騒な顔で接客を求める店長さんなんていないと思いますから、大正解です。
啓:…………。

【大正解】
博:その点、俺は普通なので問題ない。
風:やるの?
博:やるわけねーよ。
啓:嫌味かよ!

【悲愴すぎる】
啓:人間誰しも一つくらい魔法が使えてもいいと思わないか?
風:新たな差別の始まり。
啓:その発想はなかった……。

【間違いじゃないが酷い】
啓:派手とか、便利とかそういうのでランク付けされるということか……。
風:漫画で見たの?
啓:へ? それ、どういう――
風:だって啓輔が短時間で意味を理解するなんておかしいじゃない。

【審査員が可哀想】
啓:料理選手権とか、料理の大会で問われるのはおいしさだよな。
夏:なにを当たり前のこと言ってるのよ。
啓:逆にまずさを競ってもいいと思う。もちろん、人体に悪影響を及ぼさないように。
夏:…………あんたねえ。
風:楽しいの? それ。

【屁理屈には屈しない】
夏:また変な漫画でも読んでそんなこと思いついたんでしょう?
啓:そりゃ漫画に失礼だ。
夏:で?
啓:……いや、そのはい。漫画でそんなこと書いてました。

【あせって変な英語】
啓:ゲーセンに行くとたまに達人がいる。
風:……そんなことにお金を使っているの?
啓:ノープレイ! イエス見学!

【どんな目で見ているんだ】
博:確かにいくら費やしたんだってプレイする奴はいるよ。
夏:そんだけ好きなんでしょ。
理:でも見ててかなしくなりませんか?

【日頃の行い】
博:定期的にやりたくなるものがある。
啓:痴漢か? 窃盗か? それともまさかごう――
博:お前がどういう目で見ているかよぉく判った。

【こっちは諦め】
啓:実際なんだ?
博:花火に決まっているだろう。
理:案外平和ですね。
博:お前もそういう目で俺を見ているよな。




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