誰かのためのおとぎ話
 ミニコント集その十五




啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平


【判定、負け】
啓:やよ先輩、彼氏いないんですか?
弥:いないよ。けけくんは?
啓:質問を質問で返すだなんて――!
弥:いや答えてるし。

【答えはNO】
啓:遠距離恋愛って難しそうだな。
夏:普通の恋愛の経験は?
啓:さて、もうバイトの時間じゃないか。
風:すごい棒読みだね。

【このまま逃げ出したくなる】
風:バイト、辞めたくなったときってある?
啓:遅刻確定しているときだな。
風:それ、何か違う……。

【反論できなかった】
風:啓輔はバイトに対しては真面目だよね。
啓:失敬な。
風:勉強は?

【一刀両断】
啓:好きな音楽を聞きながらの勉強はものすごいはがどるんだぜ。
風:錯覚だよ。

【元が小さいと……】
啓:で、でも無音よりは本当に集中しているよ……?
風:具体的に何分くらい?
啓:え、えっと五分が十五分になった! 三倍! 三倍!
風:三倍、ね。

【情が沸いたということ】
博:三上先輩ってどういう男が好きなんだろう……。
弥:キョンくん!
博:それってただ一緒にいた時間が長いってだけじゃないですか?
弥:うん、そうだよ。

【それは愛なんだろうか】
弥:だから私も同じように愛されているのです!
元:でも、真鍋先輩と一緒のほうがリラックスしているように見えます。
弥:当たり前じゃん。やるかやられるかの関係だからね!

【そういう考えがない】
啓:つまらなかった本ってどうしてるんだ?
元:もう二度と読まない。
啓:そうじゃなくて、売らないの?
元:? 僕は出版社じゃないよ。

【ただ同意をしただけです】
理:毎日ご飯を作るって大変ですよね。
麻:……ええ、とても。
啓:お前さん、ぎりぎりまで寝てるって言ってなかったか?
麻:……寝てるわよ。

【威勢だけ】
夏:道場破りって来たことある?
理:漫画の世界だけと思ったら、たまああああに来るんですよ!
夏:へえ、そこそこ強いんでしょ?
理:兄貴や私が出るまでもない程度です。

【最後ので馬鹿にされてるって判った】
啓:パソコンほしいなあ。
夏:豚に真珠。
元:猫に小判。
風:宝の持ち腐れ。
啓:お前ら……!!

【バイトの話です】
啓:たまに鬼シフトを組まれる。
風:何日も連続で出るってこと?
夏:夏休みとかによくあるね。
啓:そんなに連投したら肩が壊れてしまう。
夏:いつから野球の話になったのよ……。

【勉強などしたくないでござる!】
啓:このように稼ぎ時に稼ぎまくると家事がおろそかになるのだ。
夏:まあね……。
啓:具体的に夏休み・冬休みの宿題だ。

【真面目に言うな】
啓:特に勉強しなくても試験でいい点数取れるやつっているよな。
理:むかつきますよねー。
啓:怒りのあまり襲撃をかけたことがある。
理:え……。
博:漢には戦わなくてはいけないときがあるのだ。
理:え?

【違う方向に】
弥:あー、洋子もそうだよね。
洋:そうね、あんまり勉強したことない。
博:襲撃しよう。
弥:目がマジだねー。
博:性的な意味ですから!

【最初からありえねー】
啓:ものすごい恐ろしい夢を見た。
風:バイトの遅刻の?
啓:オーケストラのシンバルで参加する夢だ。
風:それは……。

【怖い話になった】
啓:その夢の中でな、出番だからってシンバルを持とうとしたら落としちゃったんだ!
風:酷い……。
啓:オレ首吊りたくなったよ!!

【盲点】
啓:漢の憧れは魔法剣だ。
理:は?
啓:剣に魔法によって生み出されたエネルギーを乗せて相手を切りつけるのだ!!
理:剣がすぐに駄目になりそうですね。
啓:なん……だと……?

【現実は強い】
啓:そ、そのような夢のない話は却下だ!
風:魔法がすでに夢だよね。
啓:うわああああああああ!!

【そういう意味じゃねーから】
啓:やはりオレには魔法剣という夢は捨てきれない!
理:夢を追うのは自由ですよ。
啓:判ってくれたか!
理:素敵変換しないでください。

【ちょっとよく判りません】
理:魔法もあれですが、剣って重いんですよ?
啓:どのくらい?
理:竹ざおに三歳児がぶら下がっている程度です。
啓:うえ?

【すごく大変だと気づいた】
啓:漢は頑張れば剣くらいもてると思う!
理:使用方法は知っていますか?
啓:振り回して、相手を斬りつける……。

【ベクトルが変わってきた】
啓:じゃ、じゃあ! 漫画で剣を振り回す女の子がいるがあれは!!
理:まさにファンタジーですね。
博:だが鞭なら軽いのでリアルオーケー。
啓:それは問題じゃないか?

【なんの?】
啓:バイト先でさ、なべから煙がたくさん出たとき毎回「フハハハハハハハ!!」と笑っている。
夏:何故……?
啓:基本だろう?

【どうでもいいことが判明した】
啓:火を点けるときはファイア! って叫ぶだろ?
夏:……そっか、だからあんたいるときってキッチンがやかましいんだ。

【マニュアルでは決して戦ってはいけない】
啓:コンビニで働くとなると、必要なのは戦う力だよな。
夏:は?
啓:強盗が来るじゃないか。
夏:いや、通報しようよ。

【静電気】
理:だれでも使える魔法を教えます。
啓:なんだと!?
理:まず、下敷きを用意します。
啓:…………。

【ぼく、べんきょうなんてだいきらいです】
風:実際みんながみんな魔法を使える可能性があるなら、啓輔は魔法を使わないと思う。
啓:いや使うだろ絶対!
風:そうかな。
啓:その根拠は!!
風:だって、勉強して習得するものでしょう?
啓:……おう……。

【すぐ信じるなよ】
風:そういう層が色々便利なものを作っていって、みんな使わなくなっていって、魔法が衰退していくの。
啓:それが今か……。
風:そんなわけないでしょう。

【なんともいえない気持ち】
啓:風花! オレはすごいものを見たぞ!!
風:どうしたの?
啓:バイトを一日で止めた人を見たぞ! すごいだろう!!
風:す、すごいのかな……?
啓:そんな人間、都市伝説の一種だと思っていたんだ!!

【バイトには関係ない話】
夏:実際問題、手続きとか面倒よね。
啓:店長がな。
夏:上から文句も言われるだろうし。
啓:店長がな。

【追い討ち】
啓:話は戻るんだが、魔法は無理だから手品をやろうかと思う。
風:無理じゃない?
啓:オレが不器用だとでも言いたいのか!
風:判ってるじゃない。

【更なる追い討ち】
夏:まだ現実味があるんだからさ、ちょっとは評価しようよ。
風:それこそ、現実を見なくちゃ。
啓:……泣いてないぞ、男だからな……。

【なんとなくとっておく】
夏:取って置いても結局使わないものってあるよね。
啓:からのお菓子箱とか?
夏:なんで捨てないの? 紙のはすぐ壊れるよ。
啓:だよなあ……。

【仕事です】
啓:シフト表ってもらうとどうしてあんなに嬉しいんだろうな。
理:夢が詰まっているんですよ。
夏:いや、絶対違う。

【そういう理由もある】
啓:お弁当とは本当に経済的なんだろうか。
風:うちのお弁当はそんな理由で作ってるわけじゃないよ。
啓:……健康?
風:うん。

【よくあるものの一つ】
啓:冷凍食品ばっかりのお弁当は逆にかかるんじゃないかと思うのだ。
夏:あんたの弁当は違うの?
啓:晩御飯の残りだ!
夏:それもありよね……。

【本人の才能】
風:朝ご飯って、大変。
理:え……?
風:ちょっと低血圧だから、朝起きてすぐは食べられないの。
理:で、でも、風花さんは私より背も高いし、胸だって……。

【食の見極めは啓輔のほうが正確】
風:お昼と夜に頑張って朝の分をフォローするんだよ。
啓:それにしても少なすぎだろう。
風:元樹と比べてるでしょ?
啓:いや、そうじゃなくても風花は食わなさ過ぎ!
風:そ、そう……?

【何故力強く言う】
啓:急いで帰ってつけたテレビに、CMが映ったやるせないオレの気持ちが判るか!
理:良くあることですよ。

【爆弾送りたくなるレベル】
博:急いで帰ってきてさ、野球見たくてCM流れてたときは切ないよな。
啓:あとさ、いいところで時間ですのでお別れですってのも切ないよな。
博:そこで抱くのは切なさじゃあない。
啓:やっぱ、正直に殺意だよな。

【酷い】
啓:強大な力があれば、すべてを手に入れられるのだろうか。
風:知恵のほうがよっぽど平和的だよね。
啓:……皮肉?
風:事実。

【どっちにしろ……】
啓:風花は遠まわしにオレを馬鹿にしてないかい?
風:ストレートに言ったほうが、啓輔のためになるかな、やっぱり。
啓:…………いや、その……いいです……。




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