ミニコント集その十九 |
啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平
【そういう話じゃないが……】
啓:なんで四月の一日だけ馬鹿扱いなんだろうな。
夏:あんたはオールシーズンでそれだから問題ないじゃない。
啓:…………。
【ありますよ】
弥:エイプリルフールだからって嘘はつかないよ!
啓:いつもと変わらないじゃないですか。
弥:普通の日に嘘をついているので問題ない!
【人の名前なら問題ない】
博:正義と書いて「まさよし」と読むのが俺のジャスティス!
夏:そ、そう……。
【判らないほうがたぶん幸せです】
博:無論、英雄は「ひでお」になる。
風:何の話をしているんだろうね?
啓:判らない……。
【男には理解できぬこと】
啓:夏子さんは髪が長いじゃないですか。
夏:うん。
啓:面倒じゃないんですか?
夏:全然。
啓:うーん。
【生きるためですから!】
風:習慣になってるから、別になんでもないんだよ。
啓:そんなもんか。
風:私からしたら、啓輔ってどうして毎日お料理してるんだろうって奴だよ。
啓:それ違う。絶対違う。
【流すしかない】
啓:定期的に魔法が使えたらなーと思うぞ。
風:そう。
啓:え、それだけ?
風:だってわたしはそんなこと思わないもの。
【悪いことしたかな】
啓:誰にだって他人に誇れる自分があるはずだ。
風:啓輔の場合は馬鹿ってこと?
啓:……お前最近冷たくないか?
風:さあ、どうでしょう?
【一瞥した後に】
風:いつも冷たい人が優しくしてきたらどうするの?
啓:喜ぶ。
洋:…………。
弥:身構える。
啓:先輩……。
【いつの間にか個人の話に】
弥:本当に滅多にないからね。
啓:滅多にはあるんですか。
弥:そのあとに大体良くないことが起きるの。
啓:そら身構えますね。
【悲しい話だった】
啓:怖い話をしてやろう。
理:やめてくださいよ。
啓:冷蔵庫にあったご飯でチャーハンを作ろうとしたんだ……。
理:……肉か野菜がなかったってオチですか?
啓:卵炒めご飯になった。
【大正解】
理:もっと怖い話として、材料を買うお金がないに続くんですね。
啓:お前、疑問系ですらないのか。
理:間違ってません!
啓:断言すんなよ!
理:違うんですか?
啓:…………うう。
【意味が判らない】
啓:この前、バイトの店長が訳の判らないことを言っていたんだ。
夏:ああ、ベテランさんの長時間労働についてよね。
風:何て言っていたの?
啓:どうしてこんなに働いているんだ、うどん食べさせるぞ!
風:……意味が判らない。
【訳が判らない】
博:そこは蕎麦だよな。
夏:そこ?
麻:……いえ、アレルギーの問題がある。
博:ち、そこか!
【身の程をわきまえろ】
風:ちょっと調子が良いのでいつもよりたくさん食べました!
啓:だから横になってるのか。
風:苦しいよう。
【ある意味実績がある】
元:ほら、お薬。
風:そんなのに頼りたくない……。
夏:今まで散々頼っておいて今更。
風:横になっていれば治る……。
夏:ずーっとそうだったから、そうかもねー。
風:うう……。
【血迷っていた】
啓:部屋で一人、フライパンを振り回してそれを知人に見られたときの切なさ。
風:何をしているの?
啓:何してたんだろうな……。
【とち狂っていた】
博:ああ、あるよな、そういうの。俺も台所で風呂桶でお手玉していた。
夏:何があったの?
博:未だにわからん。
【慣れてるというか】
夏:バイト先にね、外人さんがよく来るようになったの。
風:へえ。
夏:流暢な日本語話すから思わず「日本語お上手ですね」って言ったの。
風:うん。
夏:そしたら「英語も喋れるんですよ」って返された。
【日本食の基本】
啓:その人、オレも見たことある。
夏:常連さんの仲間入りかしらね。
啓:友達らしき外国人に醤油の素晴らしさを熱く語っていたぞ。
【デザート?】
風:他にも変わったお客さんいるの?
夏:プロレスラーか! ってくらい身体の大きい男の人が三人来たことあるよ。
風:じゃあたくさん食べていったんだ。
夏:ううん、パフェみっつ。
風:一人一個だよね?
夏:うん。
【採用条件ってなんですか?】
夏:嫌なお客さんのあとにさ、常連さんに気遣ってもらうと接客も悪くないかなって思うんだ。
啓:そりゃキッチン担当じゃ判らんなあ……。
夏:あたし、キッチンで入ったんだけどね。
啓:それは……店長に……。
【急に話を振るな】
啓:久々の一日丸々のオフを無駄にしてはならぬと桐生のお宅に突撃した!
元:迷惑だった……。
風:楽しかったぁ♪
啓:判定は!?
夏:え……いや、うん、事前に言っとけばいいんじゃないかな……。
【急に出てきたので】
夏:何してたの?
啓:パズルゲームだよ、同じ色のを四つくっつけたら消える奴。
風:楽しかった♪
麻:……熱い、戦いだった。
夏:あんたもいたの?
麻:……何か、問題でも?
夏:いや、そういうわけじゃあ……。
【言い方】
啓:知っていると思うが、運動しながらテレビを見えてはいけない。
夏:集中できないからでしょ。
啓:どちらも疎かになってしまうからだ!
夏:何が違うのよ!?
【行き着く先】
啓:極限まで空腹を耐えるとどうなるか知っているか?
麻:……餓死。
啓:本当だ……。
【が、がんばれ……という気持ち】
啓:居たたまれなくなる、という瞬間がある。
風:例えば?
啓:盛り上げようとしてるんだが結局盛り上がらない野球のヒーローインタビュー。
博:それは切なさもある。
【悲しいから二回言った】
理:カラスって頭良いんですよ。
啓:オレよりも?
理:はい。
啓:即答すんなよ、即答すんなよ!
【観客希望】
啓:野球やるとして、どこを守りたい?
風:ベンチ。
啓:やりたくないのか。
【とにかく広大】
麻:……私は、そう、世界を守ろうと思う。
博:ならば俺は二塁を。
啓:どんな野球の話になってるんだ?
【ストレートすぎ】
啓:正月は餅が食えるから好きだ。
理:え、お金目当てじゃないんですか?
啓:無論それもあるが、その発言は……なんだ、人としてどうなんだ。
理:……確かに嫌ですね。
【ゼロ】
夏:餅ならスーパーに売ってるじゃない。
啓:もちろん安くなったら買う。
夏:在庫は?
啓:大変美味しゅうございました。
【知ってる人いた】
啓:昔、博の親父殿に落ち着きがないとよく言われた。
風:今もないよ。
啓:オレの過去も知らず何を言う!
理:大して変わってませんよ。
【的確だった】
夏:落ち着きよりももっと大事なものが必要よね。
啓:お前に何が判る!
夏:お金と、衝動買いしない自制心とそれを我慢する忍耐力と――
啓:oh……。
【本気だと思った】
啓:この前電気屋行ったらさ、カメラで無断撮影してたんだ!
夏:録画してるわけじゃないからいいじゃん……。
啓:そうなのか!?
夏:冗談だよね?
啓:当たり前だろ!
夏:よかった……。
【シュール】
理:啓くんあーゆーのみるといっつも険しい顔をするんですよ。
風:気にしすぎだと思う。
理:でも毎回ピースしてるんですよ。
風:険しい顔で?
理:はい、険しい顔で。
【普通だ】
博:俺はスルーするぞ。
夏:普通そうよ。
麻:……私は遊ぶ。
啓:ど、どうやって?
麻:……画面に向かって手を振ったり。
【無茶振り】
啓:麻美が普通のことするのって変だよな。
麻:……あなたが私をどういう目で見ているか判った。
啓:く、黒目だよ!
麻:……そうやって問題から目を背けても、後ろで夏子さんがお待ちです。
夏:え!? あたし全然関係ないよ!?
【皆まで言うな】
啓:疲れが溜まってると、急にがくってくるよな。
夏:ああ、店でたまにある。
啓:それを授業中にやってしまってな。
夏:がくっと意識を……。
啓:ああ、がくっと意識が……。
【似たようなものだと思った】
風:わたしも結構あるよ。
啓:いや、結構はないぞ。
夏:だいたいあんたのそれは貧血でしょ!?
風:うう……。
【マジだった】
啓:財布を落とす夢というのは実に心臓に良くない。
理:それは慌てて起きて確認しちゃいますね。
啓:実際なかった。
理:!?
【たぶん、無意識の警告】
啓:後日バイト先で見つかった。
理:よ、良かったですね……。
啓:これが予知夢という奴か!
理:絶対に違います!
【頑張れ】
夏:なくしたら困るものといえば――
風:健康。
夏:最初から持ってないでしょ?
風:だから、頑張って手に入れようと……ふう。
夏:はいはい、無理しない。
【かなぐり捨てる】
啓:なくすと困るといったらプライドだろ。
夏:お金なくて、おなか減ってるときに――
啓:土下座する。
夏:まだ全部言ってないし、あんた言ってることがおかしい!
啓:土下座する。
【至極真っ当だった】
啓:カッコいい男になりたい。
麻:……その方法を伝授します。
啓:お願いします!
夏:あんま期待しないほうが……。
麻:……まず、困っているお年寄りに親切にします。
夏:!?
【つっこみ】
麻:……私がいつもとち狂ったことを言うと思ったら大間違いよ。
夏:自覚があったんだ。
麻:……その切り返しはなかなか。
夏:なんの評価よ。
【名前と違う形】
啓:歯磨き粉と洗顔クリームが似たようなものに入っているのは迷惑だと思う。
風:粉の使ってるの?
啓:いや、チューブに入ってる奴だよ。
風:粉?
啓:だって、そういう名前だし……。
【男の身だしなみ】
夏:あんた洗顔フォーム使ってるの?
啓:なんだよ、オレは顔すら洗っちゃいけないのか!
夏:いや、以外にそういうとこはちゃんとしてるんだなって。
啓:そこまでケチっていないぞ!
【正常ではない】
啓:腹いっぱいに食ってお腹が痛くなるという夢がある。
風:……狂ってる。
啓:真顔で言わないでください。
【不健康の主張】
風:お腹が痛いって大変なんだよ!
啓:でも食いすぎだぞ?
風:啓輔は判っていない!
啓:それはそうですが、判りたくないです……。
【逃げられない……?】
啓:漢にはな、絶対に逃げられない戦いがあるのだ。
理:男女問わずありますよ。
風:例えば?
理:お菓子の取り合いです。
【出たら事件です】
啓:麻生の喧嘩は物騒に見えてそうではない。
風:本当?
啓:だって刃物は持ち出さないんだぞ?
風:普通出さないよ。