ミニコント集その二十一 |
啓:樋口啓輔 風:桐生風花 夏:結城夏子 麻:飯田麻美 元:桐生元樹 博:麻生博
理:麻生理香 弥:西野弥生 洋:三上洋子 恭:真鍋恭平
【どんだけ】
夏:初バイトってすごく緊張するんだよね。
啓:ああ、緊張のあまり「よろしくお願いします!」と同時にすっころんだぜ。
【今までどんな人を見てきたんだろう】
啓:さらに覚えることもたくさんあろうとメモを用意したんだ。
夏:書くものを忘れたんでしょ?
啓:いや、それは大丈夫だった。
夏:じゃあ何よ?
啓:幼子を見る目で「えらい」って褒められた。
夏:普通そうじゃないの?
啓:だろ?
【悪いことをした気になる】
啓:バイト中、あまりの忙しさにテンぱったオレは某戦隊ヒーローの必殺技を叫んでいた!
夏:恥ずかしいよねあんた。
啓:そのような常識的としか考えられない胸をえぐる発言は控えてもらおうか。
夏:泣きながら言うのやめてよね……。
【奇声はちょっと】
夏:フロアでは大声なんて上げられないから、ちょっと羨ましいかも。
啓:ほほう、夏子はどの必殺技を叫びたいのかね?
夏:いや、大声出したいっていう意味だけど……。
【死にに逝く】
啓:勇者とは勇気あるもの!
博:ちょっと夏子のスカートめくってくる!
啓:バカヤロウッ! それは蛮勇だ!
【どの面下げて抜かしてやがる】
夏:男って馬鹿だよね。
博:失敬な。
啓:性差別反対!
夏:あんたらいっぺん死ね!
【何か納得】
博:麻美んにセクハラ、というのは違う勇気だよな……。
啓:個人的見解だが、逆にセクハラされそうだ。
博:ああ、ああ!
【本能と理性】
啓:風花にセクハラ、は後ろめたさを感じると思う。
博:だが、それがいい――!
啓:判らなくもない、背徳感!
元:わ、判りたくもない……。
【罪です】
夏:まったく本能に忠実なんだから……。
博:性欲あってこその人類繁栄だ!
啓:そうだそうだ!
風:七つの大罪の中に色欲があるよね。
【要は決意の表れだと思う】
博:子をなす行為が、罪だと言うならば! 俺は神を相手に戦う!!
夏:なんか漫画の主人公みたいな口ぶりね。
理:言ってることはしょうもないですが。
【クシコスポスト】
啓:店内BGMは危険だ。
風:そうなの?
啓:運動会の季節は無駄に急かされる!
【季節感】
夏:あと適当な有線放送も嫌よね。
啓:先生、それは判りません。
夏:インストだと判らないと思って夏に冬の曲を流すのよ!?
【大げさ】
啓:隣から野太い悲鳴が聞こえてお隣さんが一大事かと慌てて行ったんだ。
風:ああ、気の良いお兄さんだったよね。
啓:うん、その兄さんが足を抱えて部屋中転がっていた。
風:……?
啓:足の小指をたんすの角にぶつけたそうだ。
夏:痛いけどさ。
【人それぞれだから】
夏:ご近所付き合いって……。
啓:まあみんな貧乏だから助け合いだ。
麻:……そんな中で啓輔は一人風花からお恵みされていたのです。
博:そう、つまりは裏切り者だ。
啓:なん、だと……。
夏:別に傷つかなくても良いと思う。
【とりあえず近所メーワク】
啓:スポーツニュースを見て絶叫してたら隣から同じような声が聞こえた。
風:……それはどういう……。
啓:隣の兄さんとは同じ野球好きでね。
【野球馬鹿と見せかけたただの馬鹿】
博:塁は友を呼ぶ、という奴だ。
理:兄貴、字が違います。
啓:野球に限り正解だ!
理:絶対に間違いです!!
【明らかに誤解している】
風:ライオンって聞くと思い出すのはダンディライオンなの。
夏:可愛いね。
理:そうですね。
啓:紳士的なライオンか……。
【いわゆるドヤ顔で】
風:たんぽぽのことだよ……。
啓:桜はチェリーブロッサム!
風:正解だよ。
啓:ふふん♪
【本当に馬鹿だ……】
啓:アイスを食べすぎてお腹が痛いでござる!
夏:馬鹿じゃないの?
啓:だが馬鹿は風邪ひかないと言うじゃないか!
夏:風邪じゃないじゃん……。
【正にお前が言うな】
風:別にアイスじゃなくても食べ過ぎたらお腹が痛くなるよね。
啓:身の程をわきまえろ!
風:それ啓輔の言うことじゃない。
【もらった】
風:夏場って体力を奪われるからこまめにチョコレートを食べているの。
理:ちゃんと対策考えているんですね。
啓:チョコ美味しいです。
理:え?
【そういう問題と違う】
風:啓輔ってね、美味しそうに食べるからすぐにあげちゃうの。
理:自分のためのものでしょう……?
啓:チョコ美味しいです。
風:だってすごく嬉しそうだし……ほら、喜んでもらえると嬉しいでしょう?
【こいつら大げさすぎる】
啓:漢には引けぬ戦いがある!!
博:ああ、フレンド、今日こそ決着をつけるぞ!!
啓:すべては、友と、明日のために!!
理:カレー屋の大食い大会ですか……。
【敗戦多】
風:こうやって食費を浮かせるんだね。
夏:でもあれって制限時間内に食べきれないとお金取られるよ。
風:え?
啓:オレは、今日こそ、負けない!!!!
【ひでえ……】
啓:ゲームソフトを買うために色々節約している。
博:例えばお嬢様のすべての食事を奢ってもらうとか?
啓:さすがのオレもそんな外道は出来ない。
【何かおかしい】
麻:……そんなんならもうゲームソフトを買ってもらったら良い。
啓:そんなこと――!
風:ん、別にいいよ?
【問題はそこだ】
啓:たまの休日をみっちり料理に使ってやったぜ!
理:大変おいしゅうございました。
啓:その大半を他人に食われたこの気持ち、理解できるか!
風:なんで部屋に上げたの?
【よっぽど悔しかった】
理:ふふふふ、啓くんのお部屋に無断侵入するなんて赤子の手を捻るより簡単です。
啓:残酷なことをする!
理:ものの例えです!
啓:残酷なことをする!!
理:ちゃんとお菓子持って行ったじゃないですか!!
【たまのつっこみ】
風:啓輔にお料理たくさん作ったからって呼ばれたことあるよ。
理:私はないですよ。
啓:世話になった比が尋常じゃないほど違うし、そもそもお前は呼ばんでも何故かいる。
理:不思議ですね。
啓:オレのセリフだああああああああああ!!
【実際どうするんだろう】
啓:ちなみに風花を呼ぶと漏れなく元樹が付いてくる!
麻:……絶対に取れないオプションです。
啓:お前、風花が本気で結婚したい相手が出来たらどうするんだよ?
元:なんで急に真面目に問いかけてくるんだ。
【簡単な理由だった】
風:カレーを作るから理香ちゃんが来るんじゃないの?
啓:いや、ボルシチでも着やがるんだ。
風:色はちょっとカレーに似てる……。
理:啓くんのお料理は美味しいです。
【判らんってことじゃん】
啓:おめーの母上殿の飯を食え。オレの師匠殿だぞ。
理:同じ料理でもやっぱり味が違いますよ。
風:具体的に?
理:愛情です。母の。
【たぶん啓輔が正しい】
風:人間一つくらい特技があってもいいよね。
啓:風花には理数と言う特技があるだろ。
風:元樹も似たようなこと出来るよ。
啓:だがオレには出来ぬ! つまり特技とはそういうものだ!
【何を教えているんだ?】
理:啓くんの特技はお料理ですね。
啓:理香は格闘か。
理:いえ、槍です。
啓:は? おまえんち剣道を――
理:それでも槍が得意なんです。
【心の声、こいつ何言ってんだよ】
啓:魔法は無理なので、魔術を学ぼうと思う。
夏:…………。
啓:すぐに人をそんな蔑んだ目で見るんじゃない。
【違いが判ってない】
風:魔法と魔術って何が違うの?
啓:心意気!
風:そう。
【悲しい現実】
啓:朝、目が覚めたら泣いていた……。
風:悲しい夢でも――
啓:夢の中で、たらふく飯を食っていて、それが夢だって気づいてさ……。
【成長期じゃなくても食べたいよ!】
夏:けど啓輔って結構風花に奢ってもらってるからさほど飢えてないんじゃないの?
啓:育ち盛り舐めんな!
理:うちにも結構招待されてるんですよ。
啓:育ち盛り舐めんな!
【頭痛地獄】
夏:一日の大半をイヤフォンつけて過ごしたの。
風:耳に良くないよ。
夏:うん……すっごい痛感している。
【先手必勝】
啓:な――
夏:――ふん!
博:全部言う前に殴るんだな……。
夏:啓輔の言うことなんて大体判るから。
【必死過ぎ】
啓:冷凍ご飯があまりまくっていたのでチャーハン祭りを開催した。
理:え、知りませんそんなこと!
啓:参加選手はオレと夏子、審査員は桐生の双子です。
理:いつやったんですかずるい!
【食の非常識】
風:二人とも美味しかったね。
元:うん。評価が難しかった。
理:ずるいです!
夏:いや、理香がいたら全部食べられるでしょう?
理:偏見です元樹さんも食べるほうじゃないですか!
啓:そこら辺の常識を元樹は持ってるんだな。
理:――っ!
【業と書いてごうと読む】
夏:たまに人の料理してるのを見るのもいいわ。
啓:オレの味も技も簡単には盗ませないぜ!
風:啓輔って技ってより業って感じだよね。
【勝者の名は食欲】
啓:そういや夏子と料理対決したてたときは元樹はおとなしかったな。
風:そうだね、結構接近してたのに。
夏:美味しいご飯、元樹大好きだから。
【会話破綻】
啓:風花にさ、すごい男前な彼氏が出来たらどうするの?
元:君の男前の定義による。
啓:えーと、文武両道、弱きを助け強きをくじく、そして何事も風花優先みたいな。
博:ただしイケメンに限る!
元:え?
【絶対に嫌だ】
元:……風花が……選んだ……相手なら、僕は……受け、入れるよ。
啓:言ってることはいいんだが、すごい形相だな。
【なんか言いやすい】
啓:側方倒立回転!
風:側転?
啓:墾田永年私財法!
風:聖武天皇の?
啓:異なる二つの実数解!
風:??
【普通に売ってるやん】
理:薬局のお菓子って結構安いんですよ。
啓:なん……だと!?
理:そこで期間限定って書かれたお菓子を一年以上見てるんです。
啓:ちょっと言っていることが判りません。
【気づけよ!】
啓:今日は日直でな。日付が判らなかったから勘で書いた。
風:どうして前日のを見なかったの?
啓:――それだ!
【超ポジティブ】
夏:啓輔の馬鹿っぷりって底が知れないわ……。
啓:オレは馬鹿の頂点を極める男だ!
夏:言ってて悲しくならない?
啓:何事も一番は悪くないはずだ!
【しょぼい】
啓:鋼のように硬い意思が必要なときがある。
風:何か、大変なことを貫き通すときかな?
啓:最近買ったゲームをやらずに夜早く寝ることだ。
【ご主人、無理はやめてくだされ】
風:わたしの場合だと、長距離の犬の散歩。
啓:犬に引きずられるのか?
風:ううん、心配そうに何度も見上げられて、ちょっと遠くに行こうとすると帰りたがるの。
【ばつの悪そうな顔をしていた】
啓:前に風花んとこの犬に襲われかけたことがある。
元:悪人の顔をしているからだ。
風:ううん、寝ぼけてた。
【話がおかしくなってる】
理:猫もなかなかのもんですよ。
夏:例えばどんなの?
理:気がついたらそばにいるって感じです。
啓:忍者か。
夏:待って、それ可愛いの?
【え?】
啓:猫缶って美味しそうだよな。
理:美味しいですよ。
啓:――!?
【食料戦争?】
理:美味しそうなのでちょっと食べてみました。
風:……好奇心、旺盛、なん、だね……。
理:その後猫と喧嘩しました。
【曲として……】
夏:この前ドラム好きの友達と話してたんだけど。
啓:随分とマニアックですね……。
夏:主旋律の楽器を邪魔だと言っていた。
啓:えっと……。
【最後じゃなかった】
博:終いにボーカルに対していらないって言うんだぜ、そういう奴って。
夏:一番最初に言ってたわね。
博:…………。